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ヒト免疫不全ウイルス【HIV】/ 後天性免疫不全症候群【エイズ(AIDS)】

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、人の体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守るのに
大変重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。

HIVに感染した後は、「感染初期 → 無症候期 → AIDS発症期」の経過をたどります。

感染初期は、HIVがTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染し、
これらの細胞の中でHIVが増殖します。
このため、熱がでるなどのインフルエンザのような症状がみられることもありますが、
体の中の免疫が対処してくれ、この症状は数週間でなくなります。

その後、症状がなにもない無症候期に入ります。
無症候期は、HIVが感染したTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)を
破壊しながら増殖していきますが、一部の感染している細胞は破壊されることなく休眠し、
人の体の中で長い時間潜伏します。
そのため無症候期が数年~10年以上続く人もいますが、短期間の人もいるため個人差が大きいといえます。
また症状がない無症候期の間も、HIVは体の中で増殖しており、
Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)は次々とHIVに感染し死滅しているため、
さまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から体を守るのに大切な細胞が体の中から徐々に減っていきます。

そして、その病原体から体を守るのに大切な細胞が体の中から減って足りなり状態となってしまい、
普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を引き起こします。
このさまざまな病気にかかった状態をAIDS(後天性免疫不全症候群)と言います。
代表的な23の疾患が決められており、これらを発症した時点でAIDSと診断され、AIDS発症期となります。

エイズ(AIDS)の症状

感染初期

上記のようなインフルエンザに似た症状がでます。
症状が出ない場合もあります。

のど
のどの痛み
便
下痢する
体全体
38℃以上の発熱
だるい
疲れやすい
筋肉痛や関節の痛み
リンパ節が腫れる

無症候期

まったく症状がでない期間が約5~10年続きます。
この期間は個人差が大きいです

AIDS発症期

便
しつこい下痢
体全体
ひどい寝汗をかく
熱がある
だるい
めまいがする
疲れやすい
食欲がない
理由のない急激な体重減少
日和見(ひよりみ)感染による諸症状

潜伏期間

  • 数日 (HIV感染から感染初期症状が出るまで)
  • 数年~10年以上 (AIDS発症するまで)

無症候期を経てAIDSを発症するまでは
約5~10年とされていますが非常に個人差があります。

感染原因

エイズの原因であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)は免疫組織に感染します。
HIVに感染した血液、精液、膣分泌液、母乳が
体の粘膜(口の中、ペニス、尿道、膣、直腸)や傷口に触れることによって感染します。

  • 性行為
  • 血液(輸血、注射器の使いまわし)
  • 母体

日常生活での感染について

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は感染者の血液、精液、膣分泌液に大量に含まれています。
同じ体液でも汗や唾液にはごく少量しか含まれていないので、そこから感染することはまずないといえます。
また、HIVには強い感染力はなく、空気中、水の中や食べ物の中などで生存することはできません。
つまり、通常の生活の中では知らない間にHIVに感染することはないと考えてよいと思います。

【これらの日常生活行為では感染しません】

  • 手をつなぐ
  • 同じお皿の料理を食べる
  • 同じコップで回しの飲みする
  • お風呂
  • トイレ
  • 洗濯

予防対策

SEX時のコンドームの利用
(血液、精液、膣分泌液、体の粘膜(口の中、ペニス、尿道、膣、直腸)に触れることを防ぐ)

HIV抗体検査のタイミング

HIVに感染しているかの検査は、感染の可能性があった日からすぐ検査をしても結果が分かるわけではありません。
それはHIVの抗体(菌やウイルスが体内に侵入すると、それに反応して作られる物質)が
体内にできて検出されるようになるまでに1ヶ月ほどかかるからです。
またHIVの抗体が検出されるようになるまでには個人差もあり1~2ヶ月くらいかかる人もいます。

感染の可能性があった日から

  • 1ヶ月後くらいから反応がでる
  • 3ヶ月以上経過してからが確実な結果がでる

感染している場合、感染の可能性があった日の1ヶ月後くらいから陽性が出る可能性あります。
その検査にて陰性が出た場合でも、感染の可能性は低いですが確実に感染していないと言える時期ではありません。

確実な陰性が確認できるのは、感染の可能性があった日から3ヶ月以上経過してからです。
確実な陰性を確認したい場合は、3ヶ月以上経過してから改めてHIV抗体の検査を受けてください。

全国の保健所で匿名・無料で検査を行っているので利用しましょう。
もちろん病院・クリニックでも行っております。

時間が取れない方や、
身近な人に分からないように検査したい方は
コンビニ受け取り・ネットで検査確認ができる検査キット(国認可の検査所で検査)があります。

AIDSの発症で分かる例がHIV感染者全体の3割

AIDSの発症によってHIVに感染していたことが分かる例がHIV感染者全体の3割を占めています。
HIV感染症の治療開始の遅れは、あなたらしい生活を送ることを難しくしてしまったり、
病気の経過の悪化につながります。

AIDSを発症してからの治療もある程度は効果がありますが、その効果は発症前と比較して明らかに劣ります。
AIDS発症前の無症候期の間にHIV感染を知ることができれば、定期的な病院での
受診およびフォローアップ検査により、最適な時期に治療を始めることができます。

HIV感染症の治療

HIV感染症の治療として、治療薬剤はたくさん開発されていて現在22種類あります。
これらの薬剤を3つ以上組み合わせた多剤併用療法が、標準的な治療法として行われています。
多剤併用療法は良好な効果をあげていますが、HIVを体内から完全に排除することはできません。
そのため、HIVに感染している場合、生涯薬をのみ続けなければなりません。
また、HIVは薬の作用に対して抵抗する性質をもちやすいため、処方された薬は決められたとおり正確に飲みましょう。

この後どうしますか?

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